はじめに
障がい福祉の相談支援では、令和6年度から「相談支援員」という職種を置けるようになりました。
社会福祉士や精神保健福祉士が、相談支援専門員の要件を満たす前から、計画相談支援などの一部を担える仕組みです。
一方で「相談支援員」は、利用者の方が担当の相談支援専門員を呼ぶときや、ほかの制度の職名としても使われる言葉です。
本記事では、主に職種としての相談支援員について、要件・できる業務・配置の現状をご説明します。
相談支援専門員との違いも、省令や国のQ&Aに沿ってわかりやすくご説明したいと思います。
担当者のことで調べている利用者の方・ご家族の方は、「利用者・家族の方へ」の章からお読みいただいても大丈夫です。
相談支援員とは?「相談支援員」の3つの意味
相談支援員は、令和6年度に設けられた、社会福祉士・精神保健福祉士が計画相談支援などの一部を担う職種です。
ただし「相談支援員」という言葉は、ほかに2つの意味でも使われています。
調べている目的によって知りたい内容が変わるため、まず3つの意味を整理します。
① 令和6年度に設けられた障がい福祉の職種
1つ目は、計画相談支援・障害児相談支援の事業所に置くことができる職種です。
根拠は、指定計画相談支援の基準省令(平成24年厚生労働省令第28号)と、指定障害児相談支援の基準省令(同第29号)の、各第3条第4項です。
令和6年度の報酬改定の概要は、「相談支援に従事する人材の確保」として、常勤専従の社会福祉士・精神保健福祉士を「相談支援員」と位置づけるとしています(障害福祉サービス等報酬改定検討チーム「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定の概要」令和6年2月6日)。
令和6年度の調査研究(障害者総合福祉推進事業)で作成された周知用のリーフレットを、厚生労働省が事務連絡で自治体に周知しています(厚生労働省 事務連絡「障害福祉分野における『相談支援員』の周知用リーフレットについて」令和7年4月28日)。
本記事で「相談支援員」と書くときは、原則としてこの職種を指します。
② 利用者・家族が担当者を呼ぶ言い方
2つ目は、利用者の方やご家族が、担当の相談支援専門員を「相談支援員さん」「計画相談員さん」などと呼ぶ言い方です。
これは日常の呼び方ですが、訪問に来ている人が実際に①の相談支援員である場合もあります。
③ ほかの制度の「相談支援員」
3つ目は、障がい福祉とは別の制度の職名です。
生活困窮者自立支援制度の自立相談支援機関で働く相談支援員がその代表で、厚生労働省のリーフレットも、障がい福祉の相談支援員とは異なると明記しています。
名前の似た「女性相談支援員」も、別の法律に基づく職種です。
| 意味 | 根拠・使われる場面 | 本記事の該当箇所 |
|---|---|---|
| ① 令和6年度に設けられた職種 | 省令第28号・第29号の各第3条第4項 | 次の章から |
| ② 担当の相談支援専門員の呼び方 | 日常の会話(法令上の職名ではない) | 「利用者・家族の方へ」の章 |
| ③ ほかの制度の職名 | 生活困窮者自立支援制度など | よくある質問のQ5 |
相談支援員と相談支援専門員の違い【比較表】
相談支援員と相談支援専門員は、同じ事業所で同じ利用者に関わることがありますが、要件と担える業務が異なります。
大きな違いは、相談支援員が担うのは計画の原案づくりとモニタリングで、計画の作成者は相談支援専門員だという点です。
ここでは比較表で全体を確かめたうえで、省令の条文に沿って業務の範囲を整理します。
8項目の比較表
まず、主な違いを表にまとめます。
| 項目 | 相談支援員 | 相談支援専門員 |
|---|---|---|
| 本人の要件 | 社会福祉士または精神保健福祉士の資格 | 実務経験と、相談支援従事者初任者研修の修了 |
| 実務経験 | 求められていない | 業務の区分に応じて通算3年〜10年 |
| 研修 | 配置の要件にはない | 初任者研修。その後は5年度ごとに現任研修 |
| 置ける事業所 | 機能強化型で、主任相談支援専門員の指導・助言の体制がある事業所 | 指定特定相談支援事業所・指定障害児相談支援事業所など |
| 担える業務 | 計画の原案の作成(アセスメントを含む)、モニタリング | 計画相談支援の業務全体 |
| 計画の作成者 | ならない | なる |
| 取扱件数の計算 | 0.5人とみなす | 1人として数える |
| 勤務形態 | 常勤専従(業務と育成に支障がないと市町村が認める範囲で兼務可) | 専従が原則(業務に支障がなければ兼務可) |
相談支援員ができること・できないこと
相談支援員が担える業務は、省令の「読み替え」の規定で決まっています。
省令第28号第3条第5項は、相談支援員を置く場合の読み替えを定めています。
第15条の一部などで、「相談支援専門員」を「相談支援専門員又は相談支援員」と読み替えるというものです。
第15条で対象になるのは、計画ができるまでの手順を定めた第2項第1号〜第9号と、モニタリングを定めた第3項です。
| 第15条の規定 | 内容 | 相談支援員 |
|---|---|---|
| 第2項第1号〜第4号 | 計画づくりの方針、地域のサービスの情報提供 | 担える |
| 第2項第5号〜第9号 | アセスメント(意思決定支援への配慮、居宅等での面接を含む)、計画案の作成 | 担える |
| 第2項第10号〜第14号 | 計画案・計画の説明と文書による同意、交付、支給決定後の変更や連絡調整、サービス担当者会議 | 読み替えの対象外 |
| 第3項 | モニタリング(サービス等利用計画の実施状況の把握)など | 担える |
※指定計画相談支援(省令第28号)の場合です。指定障害児相談支援(省令第29号)も同じ趣旨で、読み替えの対象は第15条第2項第1号〜第8号と第3項です。
厚生労働省の「相談支援に関するQ&A」(令和7年3月18日)の問4も、相談支援員が行えるのは計画の原案の作成(アセスメントを含む)とモニタリングだとしています。
同じ問4は、この場合の計画の作成者は相談支援専門員、モニタリングの担当者は相談支援員になると説明しています。
令和6年度の調査研究の報告書は、サービス担当者会議とサービス等利用計画の作成は、相談支援専門員でなければできないと整理しています(一般社団法人北海道総合研究調査会「相談支援員の配置促進のための調査研究」報告書、令和7年3月)。
そのうえで、相談支援専門員の指導の下で、相談支援員が同席することを推奨しています。
取扱件数では0.5人として数える
計画相談支援の基本報酬は、相談支援専門員1人当たりの取扱件数によって単位数が変わります。
この計算では、相談支援員1人を相談支援専門員0.5人とみなします(平成24年厚生労働省告示第125号 別表1の注1)。
取扱件数と報酬の関係は、相談支援専門員の担当件数の記事でご説明しています。
相談支援員になるには:資格・働ける事業所・その後の道
相談支援員として働くには、本人の資格と、事業所の要件の両方を満たす必要があります。
本人が資格を持っていても、事業所が要件を満たしていなければ、相談支援員として置くことはできません。
ここでは2つの要件と勤務形態、そして相談支援専門員になるまでの道を順にご説明します。
本人の要件は「社会福祉士または精神保健福祉士」
省令は、相談支援員を「専ら当該指定特定相談支援事業所の職務に従事する者であって社会福祉士又は精神保健福祉士の資格を有するもの」と定めています(省令第28号第3条第4項)。
実務経験は求められておらず、リーフレットも、新卒や実務経験がない方も働けると説明しています。
相談支援員は、国家資格である社会福祉士・精神保健福祉士を持つ人が就く、省令で定められた職種の名前です。
介護福祉士や保育士などの資格だけでは、相談支援員にはなれません。
相談支援専門員でも相談支援員でもない職員は、Q&Aで「補助職員」と呼ばれています。
補助職員は、相談支援専門員の指示の下に補助的業務を行うもので、計画を作成するのは相談支援専門員だとされています(相談支援に関するQ&A 問4)。
介護福祉士などの資格や現場の経験を生かして相談支援専門員を目指す方法は、相談支援専門員の資格の記事でご説明しています。
置ける事業所は「機能強化型」で「主任の指導・助言」がある事業所
指定特定相談支援事業所の場合、省令第28号第3条第4項は、次の2つをいずれも満たすことを求めています。
- 平成27年厚生労働省告示第180号の第一号イからニまでのいずれかに適合すること(リーフレットの説明では「機能強化型の基本報酬を算定している」事業所)
- その事業所の相談支援専門員である、平成30年厚生労働省告示第115号に該当する者(同じく「主任相談支援専門員」)から指導・助言を受ける体制があること
指定障害児相談支援事業所も、省令第29号第3条第4項で、告示第181号・第116号を引いて同じ趣旨の要件を定めています。
機能強化型の基本報酬には(Ⅰ)から(Ⅳ)までの区分があり、相談支援専門員の配置人数や勤務体制、研修の修了状況などの要件が区分ごとに定められています。
たとえば24時間の連絡体制は(Ⅰ)・(Ⅱ)の要件で、(Ⅲ)・(Ⅳ)にはこの要件は設けられていません(仙台市「機能強化型サービス利用支援費の要件」)。
主任相談支援専門員の役割や要件は、別の記事で扱う予定です。
常勤専従と、兼務できる範囲
報酬改定の概要とリーフレットは、相談支援員の勤務形態を「常勤専従」としています。
そのうえでリーフレットは、業務と育成に支障がないと市町村が認める範囲で、兼務もできるとしています。
省令も、指定障害児相談支援・指定地域相談支援・指定自立生活援助の事業所の職務など、これに類する職務に従事させることができるとしています(省令第28号第3条第4項)。
Q&Aは、相談支援専門員と相談支援員について、基幹相談支援センターや障害者相談支援事業などの業務との兼務を認めるとしています(問22)。
「等」には地域生活支援事業の相談支援に関する事業を想定しており、いずれも業務を委託する自治体が認める場合に限るとされています。
居宅介護支援事業所などのケアマネジャー(介護支援専門員)との兼務も、指定基準上の取扱いとしては可能とされています(問23)。
兼務できるかは事業所ごとの状況によるため、事業所を指定している市町村への確認が必要です。
相談支援員として働きながら実務経験を積める
リーフレットは、相談支援員として働きながら、相談支援専門員になるための実務経験を積めるとしています。
必要な年数は、平成24年厚生労働省告示第227号で区分ごとに決まっています。
相談支援の業務の区分では、期間が通算5年以上、かつ従事した日数が合計900日以上です。
日数は合計で数え、180日に満たない年があってもよいとされています(相談支援に関するQ&A 問16)。
社会福祉士・精神保健福祉士としての業務に通算5年以上従事している方は、相談支援の業務などが通算3年以上で足りる区分もあります。
配置に必要な実務経験を満たしているかは、相談支援員として働いた期間をどの区分で数えるかも含めて、勤務先(予定)の事業所の指定権者に確認する必要があります。
計画相談支援・障害児相談支援の事業所の場合、指定権者は事業所の所在地の市区町村です(障害者総合支援法第51条の17、児童福祉法第24条の26)。
研修の受講条件は、これとは別に、申し込む都道府県の募集要項で確かめる必要があります。
区分ごとの年数は、相談支援専門員の実務経験一覧表の記事にまとめています。
初任者研修の受講時期は、都道府県の案内で確かめる
リーフレットは、相談支援員として働いたのち、実務経験の要件を満たした場合に、相談支援従事者初任者研修を受講できると説明しています。
一方、告示の実務経験は、相談支援専門員として配置されるための要件です。
大阪府は、実務経験について「相談支援専門員として配置される時点で満たしておればよく、研修受講時に満たしている必要はありません」としています(大阪府「相談支援従事者研修について」)。
受講の条件は都道府県ごとに異なるため、受講する都道府県の募集要項で確かめる必要があります。
「相談支援員初任者研修」と検索されることもありますが、リーフレットが案内しているのは、相談支援専門員になるための相談支援従事者初任者研修です。
初任者研修を修了した翌年度から数えて5年度ごとに、現任研修を修了する必要があります。
初めて現任研修を受けるときは、受講を始める日の前5年間に、相談支援等の業務に通算2年以上従事していることが必要です。
研修の詳しい内容は、相談支援従事者初任者研修と相談支援従事者現任研修の記事でご説明しています。
求人を見るときに確かめたいこと
相談支援員として働ける職場かどうかは、求人の職種名だけでは判断しにくいことがあります。
応募の前に、次の点を事業所に確かめておくと安心です。
- 機能強化型の基本報酬を算定しているか
- 主任相談支援専門員がいて、指導・助言を受けられる体制があるか
- 常勤専従か、兼務がある場合はどの業務か
- 同行やOJTなど、育成の進め方
相談支援員の配置の現状と、働く人・事業所の声
相談支援員は令和6年4月に始まった仕組みで、配置している事業所はまだ一部にとどまっています。
ここでは、国の補助事業(障害者総合福祉推進事業)として令和6年度・令和7年度に行われた2つの調査研究から、配置の状況と現場の声を見ていきます。
あわせて、給料について国の調査でわかる範囲をご説明します。
調査研究で見る配置の状況
令和7年度(2025年度)の調査研究は、全国から無作為に抽出した特定相談支援事業所と障害児相談支援事業所、各1,000件を対象に行われました。
回答は特定相談支援事業所657件、障害児相談支援事業所331件で、相談支援員を1名以上配置していたのは、それぞれ7.2%、7.6%でした(株式会社NTTデータ経営研究所「障害福祉分野における相談支援の実態等に関する調査研究」報告書、令和8年3月、図表3-28)。
この割合は、相談支援員を置く要件を満たしていない事業所も含めた、回答した事業所全体に対するものです。
今後の配置について「現時点では配置を予定(検討)していない」と答えた事業所は、回答した事業所全体のうち、それぞれ70.9%、72.5%でした(同、図表3-32)。
理由には、主任相談支援専門員を含む人材の確保の難しさや、報酬体系が人件費に見合わないことが挙げられています。
相談支援員を置く要件を満たしている計画相談支援事業所(238件)に絞ると、約4割が配置を希望していました(今後配置予定18.5%、予定なし22.3%。同、図表3-33)。
令和6年度(2024年度)の調査研究は、機能強化型を算定し、主任相談支援専門員を配置している事業所を対象に行われました。
回答した119事業所のうち、令和6年4月以降に相談支援員を配置したのは21事業所(17.6%)で、配置した事業所の相談支援員は平均1.2人でした(北海道総合研究調査会、前掲)。
この調査は、日本相談支援専門員協会から各都道府県の協会を通じて協力を依頼し、回答のあった事業所の結果です。
現場で挙がっているメリットと課題
令和6年度の調査研究では、事業所と相談支援員本人の双方から、次のような声が集められています。
メリットとして挙がっている声です。
- 主任相談支援専門員などに同行しながら業務の流れを理解でき、疑問や不安をすぐに相談できる
- 相談支援専門員の資格を取った後、スムーズに業務に移れる
- 「相談支援員」という名称で、利用者に役割を説明しやすく、地域で人脈を作りやすい
- 事業所の対応ケース人数が増え、実践を通して相談支援員を育成できる
課題として挙がっている声です。
- 国家資格を持ち、相談支援の経験があっても、相談支援員である間は業務が制限される
- 単独でできないことが多く、主任相談支援専門員の業務の負担になる
- 人事異動で事業所が機能強化型の対象から外れ、相談支援員として働き続けられなくなる不安がある
- 地域によっては、初任者研修の受講が狭き門になっている
モニタリングを相談支援員が1人で実施していると答えた割合は、事業所で57.1%(回答21事業所)、相談支援員本人で70.8%(回答24人)でした。
働く事業所を選ぶ際は、同行の仕方などの育成の体制もあわせて確かめておくとよいと思います。
給料について
相談支援員の給料は、勤務する事業所の給与規程によって決まります。
国の「令和7年度障害福祉サービス等報酬改定検証調査(障害福祉人材の確保及び処遇状況等に関する調査)」は、相談支援等の事業所の給与を職種別に集計しています(第129表)。
職種の区分は、主任相談支援専門員・相談支援専門員・地域移行支援従事者等・事務員です。
このため、相談支援員だけの給与額は、この調査からは読み取れません。
なお、令和8年6月には、計画相談支援・障害児相談支援・地域相談支援に処遇改善加算(加算率5.1%)が新設されました。
算定には、キャリアパス要件などを満たす必要があります(障害福祉サービス等報酬改定検討チーム「令和8年度障害福祉サービス等報酬改定における改定事項について」令和8年2月18日)。
加算は事業所に支払われるもので、一人ひとりの賃金への反映のされ方は事業所ごとに異なります。
相談支援専門員の給料の数字と、処遇改善加算の仕組みは、相談支援専門員の年収・給料の記事でご説明しています。
利用者・家族の方へ:担当の「相談支援員」について
利用者の方やご家族が「相談支援員さん」と呼んでいる担当者は、相談支援専門員の場合もあれば、相談支援員の場合もあります。
事業所に相談支援員が置かれていると、モニタリングの訪問に相談支援員が来ることがあるためです。
ここでは、担当者の役割と、「合わない」「いらない」と感じたときの選択肢を整理します。
何をしてくれる人か
相談支援専門員は、障害福祉サービスを使うためのサービス等利用計画を作る専門職です。
サービスが始まった後も定期的に訪問し、計画どおりに進んでいるかを確かめます(モニタリング)。
相談支援員がいる事業所では、アセスメントや計画の原案づくり、モニタリングを相談支援員が担うことがあります。
その場合も、計画の作成者は相談支援専門員で、計画の説明・同意・交付は相談支援専門員が行います(省令第28号第3条第5項、相談支援に関するQ&A 問4)。
訪問に来た人の立場がわからないときは、事業所に尋ねて確かめることができます。
担当者の役割は相談支援専門員とは、計画ができるまでの流れは計画相談支援とはの記事でご説明しています。
「合わない」「いらない」と感じたとき
担当者との相性や対応に不満があるときは、次のような選択肢があります。
- 担当者に、困っていることや希望を具体的に伝える
- 事業所の管理者に伝え、担当者を変えられるか話し合う
- 別の相談支援事業所と契約し直す
- 本人や家族が計画案を作る「セルフプラン」で申請する
事業所には、苦情を受け付ける窓口を設けるなどの措置が義務づけられています(省令第28号第27条)。
セルフプランは、申請者が希望する場合や、身近な地域に相談支援事業所がない場合に提出できるものとされています(相談支援に関するQ&A 問50)。
どの選択肢が合うかは、ご本人や地域の状況によって変わるため、一概には言えません。
迷ったときは、お住まいの市区町村の障がい福祉の窓口で話を聞くことができます。
基幹相談支援センターがある地域では、センターも相談先になります。
別の事業所の探し方は相談支援事業所とは、担当者に違和感があるときの見極め方は離れた方がいい相談支援専門員の記事でご説明しています。
相談支援専門員を変える手順と、セルフプランの書き方は、それぞれ別の記事で扱う予定です。
よくある質問
相談支援員について、よく調べられている質問にお答えします。
生活困窮者自立支援制度の相談支援員や女性相談支援員など、名前の似た職種との違いもここで整理します。
本文と重なる内容は、要点だけをまとめています。
Q1. 相談支援員は国家資格ですか?
相談支援員は、省令(第28号・第29号の各第3条第4項)で定められた職種の名前です。
就くために必要なのは、国家資格である社会福祉士または精神保健福祉士の資格です。
Q2. 介護福祉士や、資格がなくても相談支援員になれますか?
なれません。
省令は、相談支援員を、社会福祉士または精神保健福祉士の資格を有する者と定めています。
介護福祉士の方が介護の実務経験を生かして相談支援専門員を目指す道は、相談支援専門員の資格の記事でご説明しています。
Q3. 相談支援員とケアマネジャーの違いは何ですか?
ケアマネジャー(介護支援専門員)は、介護保険法に基づき、要介護者などのケアプランを作る職種です。
ケアマネジャーと役割が近いのは、障がい福祉のサービス等利用計画を作る相談支援専門員のほうで、相談支援員はその一部の業務を担います。
詳しくは、相談支援専門員とケアマネの違いの記事で比較しています。
Q4. 相談支援員は公務員ですか?フリーランスで働けますか?
相談支援員は職種の名前で、公務員かどうかは、勤務先の事業所を運営する法人や団体によります。
また、相談支援員は「専ら当該指定特定相談支援事業所の職務に従事する者」とされ、事業所に所属して働く職種です(省令第28号第3条第4項)。
Q5. 生活困窮者自立支援制度の相談支援員や、女性相談支援員とは違いますか?
違う職種です。
生活困窮者自立支援制度の自立相談支援事業では、主任相談支援員・相談支援員・就労支援員がそれぞれの役割を担っています(厚生労働省「生活困窮者自立支援法等に基づく各事業の令和4年度事業実績調査 集計結果」)。
女性相談支援員は、困難な問題を抱える女性への支援に関する法律第11条に基づく職員です。
都道府県と、女性相談支援センターを設置する指定都市は女性相談支援員を置くものとされ、それ以外の市町村は置くよう努めるものとされています(同法第11条)。
同法が令和6年4月1日に施行され、それまでの婦人相談員から名称が変わりました。
介護分野の「生活相談員」「支援相談員」も、相談支援員とは別の職種で、相談支援専門員とケアマネの違いの記事で整理しています。
Q6. 相談支援員から相談支援専門員になるまで、何年かかりますか?
それまでの職歴によって異なります。
相談支援の業務の区分では、期間が通算5年以上、かつ従事した日数が合計900日以上が必要で、180日に満たない年があってもかまいません(相談支援に関するQ&A 問16)。
社会福祉士などの資格に基づく業務に通算5年以上従事している方は、相談支援の業務などが通算3年以上(540日以上)で要件を満たす区分もあります。
区分の一覧は、相談支援専門員の実務経験一覧表の記事をご覧ください。
まとめ
相談支援員は、令和6年度に設けられた、社会福祉士・精神保健福祉士が相談支援専門員になる前から計画相談支援などに関われる職種です。
本記事の要点をまとめます。
- 「相談支援員」には、職種、担当者の呼び方、ほかの制度の職名という3つの意味がある
- なれるのは社会福祉士・精神保健福祉士で、実務経験は求められていない
- 置ける事業所は、機能強化型で、主任相談支援専門員の指導・助言の体制がある事業所に限られる
- 担えるのは計画の原案の作成(アセスメントを含む)とモニタリングで、計画の作成者は相談支援専門員
- 相談支援員として働きながら、相談支援専門員になるための実務経験を積める。初任者研修の受講時期は都道府県の案内で確かめる
- 令和7年度の調査研究では、回答した特定相談支援事業所のうち、相談支援員を配置していたのは7.2%だった(要件を満たしていない事業所を含む)
相談支援の報酬や基準は、報酬改定で見直されることがあります。
令和8年8月には、令和9年度の報酬改定に向けた主な論点が国の検討チームで示されました(障害福祉報酬改定検討チーム 第62回 資料2、令和8年8月27日)。
相談支援については、質の向上や提供体制を整備するための方策が検討事項に挙げられています。
最新の情報は、厚生労働省のホームページなどでご確認ください。
相談支援専門員の仕事の全体像は、相談支援専門員とはの記事でご説明しています。
参考資料
本記事で参照した主な法令・資料です。
- 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定計画相談支援の事業の人員及び運営に関する基準(平成24年厚生労働省令第28号)(e-Gov法令検索)
- 児童福祉法に基づく指定障害児相談支援の事業の人員及び運営に関する基準(平成24年厚生労働省令第29号)(e-Gov法令検索)
- 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定計画相談支援に要する費用の額の算定に関する基準(平成24年厚生労働省告示第125号)(厚生労働省 法令等データベース)
- 厚生労働省「相談支援に関するQ&A」(令和7年3月18日)
- 厚生労働省 事務連絡「障害福祉分野における『相談支援員』の周知用リーフレットについて」(令和7年4月28日)
- 障害福祉サービス等報酬改定検討チーム「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定の概要」(令和6年2月6日)
- 障害福祉サービス等報酬改定検討チーム「令和8年度障害福祉サービス等報酬改定における改定事項について」(令和8年2月18日)
- 第62回「障害福祉報酬改定検討チーム」資料(令和8年8月27日)
- 一般社団法人北海道総合研究調査会「相談支援員の配置促進のための調査研究」報告書(令和7年3月、令和6年度障害者総合福祉推進事業)
- 株式会社NTTデータ経営研究所「障害福祉分野における相談支援の実態等に関する調査研究」報告書(令和8年3月、令和7年度障害者総合福祉推進事業)
- 厚生労働省「令和7年度障害福祉サービス等報酬改定検証調査(障害福祉人材の確保及び処遇状況等に関する調査)」
- 仙台市「機能強化型サービス利用支援費の要件」
- 大阪府「相談支援従事者研修について」
- 厚生労働省「生活困窮者自立支援法等に基づく各事業の令和4年度事業実績調査 集計結果」
- 困難な問題を抱える女性への支援に関する法律(令和4年法律第52号)(e-Gov法令検索)
※ 本記事は行政書士 横関のプロフィールが運営する障がいビズが発信しています。
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