はじめに

障害福祉サービスを使うために市区町村の窓口へ申請すると、「サービス等利用計画案を提出してください」と求められることがあります。

この計画案づくりを担うのが、「計画相談支援」と呼ばれる支援です。

障害福祉サービスの支給を申請した人には、原則として計画案の提出が求められる仕組みになっています(障害者総合支援法施行規則第12条の2)。

一方で、「お金はかかるのか」「子どもや65歳以上の人も対象なのか」「相談支援専門員はどのくらいの頻度で来るのか」といった点は、窓口の説明だけではわかりにくいかもしれません。

本記事では、計画相談支援の内容、費用、対象者、利用の流れ、モニタリングの頻度、ほかの相談支援やセルフプランとの違いを、法令と国の資料をもとにわかりやすくご説明したいと思います。

障害福祉サービスを使うご本人・ご家族を主な読者として想定していますが、計画相談支援の仕事を始めたばかりの相談支援専門員の方にも参考にしていただける内容です。

計画相談支援とは?

計画相談支援は、障害福祉サービスの利用に必要な「サービス等利用計画」を作り、利用開始後も定期的に見直す支援です。

障害者総合支援法第5条第19項は、計画相談支援を「サービス利用支援」と「継続サービス利用支援」の2つとしています(令和7年10月の改正後の項番)。

担当するのは、市区町村の指定を受けた指定特定相談支援事業所の相談支援専門員です。

ここでは、2つの支援の中身と、担当する事業所について順にご説明します。

サービス利用支援と継続サービス利用支援の2つ

計画相談支援は、計画を「作る」段階と「見直す」段階の2つに分かれています。

1つ目の「サービス利用支援」は、支給決定の前後に行う支援です(障害者総合支援法第5条第23項)。

支給決定の前には、本人の心身の状況や置かれている環境、サービスの利用に関する意向などを踏まえて、「サービス等利用計画案」を作ります。

支給決定の後には、サービス事業所などとの連絡調整を行い、正式な「サービス等利用計画」を作ります。

2つ目の「継続サービス利用支援」は、サービスの利用が始まった後に行う支援です(同条第24項)。

決められた期間ごとに利用状況を確かめ(モニタリング)、計画が適切かどうかを見直します。

見直しの結果に応じて、計画の変更や事業所との連絡調整を行うほか、新たな支給決定などが必要と認められる場合は、申請をすすめることも含まれます。

計画の対象には、障害福祉サービスのほか、地域移行支援・地域定着支援(地域相談支援)も含まれます。

担当するのは指定特定相談支援事業所の相談支援専門員

計画相談支援を行うのは、市町村長の指定を受けた「指定特定相談支援事業者」です(障害者総合支援法第51条の17第1項第1号)。

法律は、基本相談支援と計画相談支援の両方を行う事業を「特定相談支援事業」と呼んでいます(同法第5条第19項)。

実際に計画を作り、自宅などを訪問してモニタリングを行うのは、事業所に配置された相談支援専門員です。

相談支援専門員の役割や、なるための要件は、相談支援専門員とは?何をしてくれる人か・なるための要件でご説明しています。

事業所の種類や探し方は、相談支援事業所とはの記事をご覧ください。

計画相談支援の費用:利用者負担は原則としてない

計画相談支援を利用するときに、利用者が費用を負担することは基本的にありません。

国が定める基準で算定した費用の額が、計画相談支援給付費としてそのまま給付される仕組みだからです。

ただし、交通費を求められる場合があるほか、計画に入れたサービスそのものの利用料や実費は別に考える必要があります。

計画相談支援給付費が、市町村から事業所に支払われる

計画相談支援にかかる費用は、市町村から「計画相談支援給付費」として支給されます(障害者総合支援法第51条の17第1項)。

その額は、国が定める基準で算定した費用の額(実際にかかった費用がそれより少ない場合は、その額)とされています(同条第2項)。

障害福祉サービスの介護給付費や訓練等給付費は、費用の額から利用者の負担額を差し引いて給付されます(同法第29条第3項)。

これに対して計画相談支援給付費は、費用の額そのものが給付の額とされています。

また、市町村は、本人に代わって事業所に給付費を支払うことができます(同法第51条の17第3項)。

この場合、事業所は利用者に給付費の額を通知することになっています(指定計画相談支援の事業の人員及び運営に関する基準 第14条第1項)。

この基準(平成24年厚生労働省令第28号)を、以下「指定計画相談支援の基準」と呼びます。

給付費の額の基準(報酬)は国が定めており、報酬改定のたびに見直されます。

計画の作成やモニタリングの件数によって基本報酬がどう変わるかは、相談支援専門員の担当件数の記事でご説明しています。

障がいのある子どもの計画を作る障害児相談支援も、費用の全額が給付される仕組みです(児童福祉法第24条の26第2項)。

交通費を求められる場合がある

例外として、利用者が選んで、事業所の「通常の事業の実施地域」の外にある自宅などを訪問してもらう場合は、交通費を求められることがあります(指定計画相談支援の基準 第12条第2項)。

その場合、事業所はあらかじめ額を説明し、利用者(障がいのある子どもの場合は保護者)の同意を得なければなりません(同条第4項)。

計画に入れたサービスの利用料や実費は、別にかかることがある

計画相談支援の利用者負担がなくても、計画に入れた障害福祉サービスには、利用者負担がかかることがあります。

1か月の利用者負担は、所得などに応じて決まる「負担上限月額」と、その月のサービス費用の1割のうち、低いほうの額です(障害者総合支援法第29条第3項)。

負担上限月額は、生活保護を受けている世帯と、市町村民税が非課税の世帯では0円とされています(厚生労働省「障害者の利用者負担」)。

このほか、食費・光熱水費や、グループホームの家賃などの実費は、別に負担することがあります(同)。

計画相談支援の対象者:障害福祉サービスを申請する人が原則

この支援の対象は、法律と省令で決められています。

障害福祉サービスの支給を申請した人には、障がいのある子どもの保護者を含め、原則として計画案の提出が求められます。

ただし、子どもが障害児通所支援を使う場合と、介護保険のケアプランの対象になる人の場合は、扱いが変わります。

障害福祉サービス・地域相談支援を申請した人

市区町村は、支給決定に必要と認められる場合として省令で定める場合に、計画案の提出を求めます(障害者総合支援法第22条第4項)。

求める相手は申請した障害者や障害児の保護者で、求めるのは指定特定相談支援事業者が作る計画案です(同項)。

省令は、その場合を「障害者又は障害児の保護者が法第二十条第一項の申請をした場合」としています(同法施行規則第12条の2本文)。

つまり、居宅介護や生活介護、就労移行支援や就労継続支援などの支給を申請すると、原則として計画案が求められます。

支給決定の変更の申請にも、同じ規定が準用されます(同法第24条第3項)。

地域移行支援・地域定着支援(地域相談支援)の申請にも、同じような定めがあります(同法第51条の7第4項)。

18歳未満の子ども:障害児相談支援との分かれ目

18歳未満の子どもは、使うサービスによって、計画相談支援と障害児相談支援に分かれます。

児童発達支援や放課後等デイサービスなどの障害児通所支援を使う場合は、児童福祉法の「障害児相談支援」になります(児童福祉法第6条の2の2第6項・第7項)。

この場合に作られるのは、「障害児支援利用計画」です。

一方、居宅介護(ホームヘルプ)や短期入所(ショートステイ)など、障害者総合支援法の障害福祉サービスを使う場合は、子どもでも計画相談支援の対象です。

障害者総合支援法第22条第4項が、「障害児の保護者」も計画案の提出を求める相手としているためです。

障害児通所支援と障害福祉サービスの両方を使う子どもは、計画相談支援と障害児相談支援の両方の対象になります。

この場合の報酬は、障害児相談支援給付費だけが支給されるとされています(厚生労働省「介護給付費等に係る支給決定事務等について(事務処理要領)」最終改正 令和8年7月 第3のⅡ。以下「事務処理要領」)。

堺市は、両方の指定を受けた事業所が一体的に支援を行うと案内しています(堺市「計画相談支援 障害児相談支援手引書(第4版)」第2章)。

どちらの場合も、利用者負担が原則としてない点は同じです。

障害児通所支援を終えて大人向けの障害福祉サービスに移るときは、計画もサービス等利用計画に切り替わります。

18歳での制度の切り替わりは18歳の壁とはの記事で、放課後や長期休暇の預け先と相談支援専門員の関わりは障がい児の夏休みと仕事の記事でご説明しています。

介護保険のケアプランの対象になる人

介護保険の居宅介護支援・介護予防支援(ケアプランの作成)の対象になる人は、扱いが異なります。

省令は、この場合に計画案を求めるのを「市町村が必要と認める場合」としています(障害者総合支援法施行規則第12条の2ただし書)。

事務処理要領は、介護保険のサービスを使う人は、ケアプランの作成対象になるとしています(第2のⅠの3(2))。

そのうえで、障害福祉サービスに固有のもの(行動援護、同行援護、自立訓練(生活訓練)、就労選択支援、就労移行支援、就労継続支援など)の利用を希望し、市町村が計画案の作成を必要と認める場合に、提出を求めるとしています(同)。

国のQ&Aは、ケアマネジャーだけではプランの作成が難しい場合などを想定しています(「相談支援に関するQ&A」令和7年3月18日 問33)。

65歳前後のケアマネジャーとの役割分担は、相談支援専門員とケアマネの違いの記事で詳しくご説明しています。

計画相談支援の利用の流れ:申請から計画ができるまで

計画相談支援は、障害福祉サービスの申請と並行して進みます。

ここでは、申請から正式なサービス等利用計画ができるまでを、5つのステップに分けてご説明します。

書類の名称や手続の順番は市区町村によって異なるため、実際の手続はお住まいの市区町村の案内で確かめてください。

① 市区町村に申請し、計画案の提出を求められる

まず、市区町村の障害福祉の窓口で、障害福祉サービスの支給を申請します。

市区町村は、計画案の提出が必要であることと、提出先・提出期限を書面で通知するものとされています(障害者総合支援法施行規則第12条の3)。

事務処理要領では、市町村は「サービス等利用計画案・障害児支援利用計画案提出依頼書」で計画案の提出を求めるとされています(第3のⅣの1(2)ア)。

② 事業所と契約し、申請書類をそろえる

次に、計画相談支援を頼む指定特定相談支援事業所を選び、契約を結びます。

利用の申込みがあったとき、事業所は、運営規程の概要などの重要事項を記した文書を渡して説明し、支援を始めることについて同意を得ることになっています(指定計画相談支援の基準 第5条第1項)。

契約したら、市区町村に出す次の2つの書類をそろえます。

  • 計画相談支援給付費・障害児相談支援給付費支給申請書:給付費の支給を申請する書類。申請者の氏名・生年月日・居住地・電話番号、子どもの場合は児童の氏名・生年月日・続柄、代わりに申請書を出す人がいる場合はその人の情報などを書きます。
  • 計画相談支援・障害児相談支援依頼(変更)届出書:計画相談支援を頼んだ事業所を届け出る書類。新規か変更かの区分、申請者の情報、依頼した事業所の名称・所在地・電話番号などを書きます。

事務処理要領が示す基本的な流れでは、これらの書類は、事業所が作った計画案とともに市町村に出すこととされています(第3のⅣの1(1)・(2)イ)。

国の様式例(提出依頼書の例)の注記では、すでに給付費の支給期間内であれば支給申請書は不要、担当の事業所に変更がなければ届出書も不要とされています。

③ アセスメントを経て計画案を作り、市区町村に出す

契約の後、相談支援専門員が、原則として自宅などを訪問し、本人と家族に面接します(指定計画相談支援の基準 第15条第2項第7号)。

一定の要件を満たす場合は、テレビ電話などを使った面接も認められています(同基準第15条の2。要件は後の「モニタリングで行うこと」でご説明します)。

生活の状況や希望、解決すべき課題を把握するこの聞き取りを、「アセスメント」といいます。

アセスメントをもとに作る計画案には、次の事項を書くことになっています(障害者総合支援法施行規則第6条の15第1項)。

  • 本人と家族の生活に対する意向
  • 総合的な援助の方針と、生活全般の解決すべき課題
  • 提供されるサービスの目標と、その達成時期
  • サービスの種類・内容・量・日時
  • サービスを提供するうえでの留意事項

指定計画相談支援の基準は、これらに加えて、モニタリングの期間についての提案なども計画案に書くよう定めています(第15条第2項第8号、事務処理要領 第3のⅣの1(1))。

市区町村は、この提案を踏まえてモニタリングの期間を決めます(事務処理要領 第3のⅠ「モニタリング期間(則第6条の16)の設定」)。

相談支援専門員は、計画案の内容を本人や家族に説明します(指定計画相談支援の基準 第15条第2項第10号)。

そのうえで、本人または障がいのある子どもの保護者から文書で同意を得て、計画案を交付します(同項第10号・第11号)。

基準は、説明する相手(利用者又はその家族)と、同意を得て計画案を交付する相手(基準でいう「利用者等」。利用者又は障害児の保護者)を書き分けています(第2条第1項、第15条第2項第10号・第11号)。

計画案ができたら、②の2つの書類とともに、市区町村が示した提出先・提出期限までに出します(事務処理要領 第3のⅣの1(1))。

④ 支給決定と受給者証の交付

市区町村は、提出された計画案などを勘案して、サービスの支給を決めます(障害者総合支援法第22条第6項)。

事務処理要領では、市町村は支給決定とあわせて「計画相談支援給付費・障害児相談支援給付費支給(却下)通知書」で通知し、受給者証に必要事項を記載して交付するとされています(第3のⅣの1(2)エ)。

通知書には、支給期間とモニタリングの期間が記載されます(同)。

⑤ サービス担当者会議を経て、サービス等利用計画ができる

支給決定を受けて、相談支援専門員は計画案を見直し、サービス事業所などとの連絡調整を行います。

そのうえで、本人と、計画に入れたサービスの担当者を集めて「サービス担当者会議」を開きます(指定計画相談支援の基準 第15条第2項第12号)。

会議では、計画案の内容を説明し、担当者から専門的な意見を聞きます。

会議を踏まえた計画案の内容を本人や家族に説明し、本人または障がいのある子どもの保護者から文書で同意を得ます(同項第13号)。

そのうえで、正式なサービス等利用計画を、本人または保護者と、計画に入れたサービスの担当者に交付します(同項第14号)。

受給者証をもとにサービス事業所と契約し、サービスの利用が始まります。

モニタリングの頻度:1か月・3か月・6か月の目安

サービスの利用が始まると、継続サービス利用支援として、決められた期間ごとにモニタリングが行われます。

その期間は、本人の状況や使うサービスの種類などを勘案して、市区町村が必要と認める期間とされています(障害者総合支援法施行規則第6条の16)。

施行規則は、勘案する目安として、1か月・3か月・6か月の区分を示しています。

施行規則が示す5つの目安【一覧表】

施行規則第6条の16は、目安となる期間を、本人の状況と使うサービスによって5つに分けています。

区分主な対象目安
1支給決定や支給決定の変更で、サービスの種類・内容・量が大きく変わった人1か月(利用開始から3か月を経過するまで)
2療養介護・重度障害者等包括支援・施設入所支援以外の障害福祉サービスや地域定着支援を使う人のうち、①障害者支援施設からの退所などで一定期間集中的な支援が必要な人、②単身や、同居する家族の障がい・病気などのため、自分で事業所との連絡調整をすることが難しい人、③重度障害者等包括支援の支給決定を受けられる人1か月
3就労選択支援を使う人1か月
4療養介護・重度障害者等包括支援・施設入所支援以外の障害福祉サービスを使う人のうち、①居宅介護、重度訪問介護、同行援護、行動援護、短期入所、就労移行支援、自立訓練、就労定着支援、自立生活援助、日中サービス支援型の共同生活援助を使う人、②①以外の65歳以上の人(介護保険の居宅介護支援・介護予防支援を使う人を除く)3か月
5療養介護・重度障害者等包括支援・施設入所支援を使う人、区分1〜4に当てはまらない障害福祉サービスや地域定着支援を使う人、地域移行支援を使う人6か月

(出典:障害者総合支援法施行規則第6条の16。区分2〜5は、それより上の区分に当てはまる人を除きます。区分5の療養介護などと地域移行支援は、区分1に当てはまる人を除きます。)

区分5のうち重度障害者等包括支援を使う人は、原則として、支給決定の有効期間の終わりの月にだけモニタリングを行うとされています(事務処理要領 第3のⅠ「モニタリング期間(則第6条の16)の設定」)。

このサービスでは、サービス提供責任者である相談支援専門員が実施状況の把握などを行うことになっているためです(同)。

たとえば、就労継続支援B型や生活介護を使う65歳未満の人は、ほかの区分に当てはまらなければ6か月が目安です。

就労移行支援を使う人は3か月、就労選択支援を使う人は1か月が目安です。

ただし、これはあくまで標準の期間です。

事務処理要領は、市町村が、事業所の提案を踏まえて、対象者ごとに期間を定めるとしています(第3のⅠ「モニタリング期間(則第6条の16)の設定」)。

あわせて、一律に標準期間で決めるのではなく、相談支援専門員の提案も十分に踏まえて設定することを求めています(同)。

状況によっては、標準より短い期間にすることが望ましいとも示しています(同)。

短くすることが望ましい例として、学齢期の長期休暇などで心身の状態が変わるおそれのある子どもや、複数の事業所を使っている人などが挙げられています(同)。

大阪市・札幌市は、初めてサービスを使う人も、利用開始から3か月間は毎月としています。

モニタリングで行うこと

モニタリングでは、相談支援専門員が決められた期間ごとに、原則として自宅などを訪問し、本人または障がいのある子どもの保護者に面接して、結果を記録します(指定計画相談支援の基準 第15条第3項第2号)。

ただし、国が告示で定める地域に住み、事業所と自宅などとの間に一定の距離がある人で、面接する月の前月か前々月に訪問による面接を受けている場合は、テレビ電話などを使って面接することもできます(同基準第15条の2)。

この取扱いは令和6年4月の基準改正で設けられたもので、アセスメントの面接にも当てはまります(同条。令和6年内閣府・厚生労働省令第3号による改正)。

利用状況を確かめ、必要に応じて計画の変更や事業所との連絡調整を行い、新たな支給決定などが必要なら申請をすすめます(同項第1号)。

就労選択支援を使っている人については、その評価と整理の結果を踏まえて計画を見直すことが求められています(同項第7号)。

就労移行支援や就労継続支援を使う人に就労選択支援が必要と認められるときは、情報の提供などを行うことも定められています(同項第6号)。

就労選択支援の仕組みは、就労選択支援とはの記事でご説明しています。

頻度を変えたいとき

モニタリングの期間は、支給決定のときに市区町村が決めます。

毎月の期間は、最長1年以内で区切って設定するとされています(事務処理要領 第3のⅢの2(2))。

期間を変えたときは、市町村が「モニタリング期間変更通知書」で通知し、変更後の期間を記載した受給者証を交付するとされています(事務処理要領 第3のⅣの2)。

今の頻度が合わないと感じたときは、担当の相談支援専門員や市区町村の窓口に伝えることができます。

変更の手続や届出の様式は、市区町村ごとに定められています。

計画相談支援とほかの相談支援・セルフプランとの違い

「相談支援」と名のつく支援はいくつかあり、名前が似ているため混同しやすくなっています。

ここでは、法律が定める相談支援を表で比べたうえで、相談支援専門員に頼まずに計画を作る「セルフプラン」との違いをご説明します。

基本相談支援・地域相談支援・障害児相談支援との違い【比較表】

障害者総合支援法は、「相談支援」を基本相談支援・地域相談支援・計画相談支援の3つとしています(同法第5条第19項)。

これに児童福祉法の障害児相談支援を加えて比べると、次のとおりです。

支援の種類根拠主な内容担当する事業所
計画相談支援障害者総合支援法 第5条第19項・第23項・第24項障害福祉サービスや地域相談支援を使うための計画(サービス等利用計画)の作成と、モニタリングによる見直し指定特定相談支援事業所
基本相談支援同法 第5条第20項障がいのある方や家族などの相談に応じ、情報の提供や助言、市町村・事業所との連絡調整(計画の作成・見直しに関するものを除く)などを行う特定相談支援事業・一般相談支援事業を行う事業所
地域相談支援同法 第5条第19項・第21項・第22項施設に入所している人や精神科病院に入院している人などが地域生活に移るための支援(地域移行支援)と、単身などで暮らす人との常時の連絡体制の確保や緊急時の相談など(地域定着支援)指定一般相談支援事業所
障害児相談支援児童福祉法 第6条の2の2第6項〜第8項障害児通所支援を使うための計画(障害児支援利用計画)の作成と、モニタリングによる見直し指定障害児相談支援事業所

「特定相談支援」は、基本相談支援と計画相談支援をあわせて行う事業の名前です(障害者総合支援法第5条第19項の「特定相談支援事業」)。

「計画相談支援」は支援の名前、「特定相談支援」は事業の名前と考えると、区別しやすくなります。

セルフプランとの違い

サービス等利用計画案は、相談支援専門員ではなく、本人や家族などが作ることもできます。

一般に「セルフプラン」と呼ばれる方法です。

計画案の提出を求められた人は、事業者以外の者が作った計画案を代わりに出すことができます(障害者総合支援法第22条第5項、同法施行規則第12条の5)。

出せるのは、身近な地域に指定特定相談支援事業者がない場合と、申請した本人(子どもの場合は保護者)が希望する場合です(同規則第12条の4)。

大阪市・札幌市は、セルフプランで支給決定を受けた場合、相談支援専門員によるモニタリングなどは受けられないと案内しています。

札幌市は、セルフプランから計画相談支援に切り替えることもできると説明しています。

どちらが合うかは、本人や家族の状況によって異なります。

セルフプランの書き方や、相談支援専門員への切り替え方は、別の記事で扱う予定です。

よくある質問

利用するときに疑問に思いやすい点をまとめました。

Q1. サービス等利用計画と個別支援計画は何が違いますか?

サービス等利用計画は、相談支援専門員が、使うサービス全体を見渡して作る計画です。

個別支援計画は、就労継続支援B型やグループホームなど、利用する事業所ごとに、サービス管理責任者などが作る計画です。

相談支援専門員は、作ったサービス等利用計画を、本人または障がいのある子どもの保護者と、計画に入れたサービスの担当者に交付することになっています(指定計画相談支援の基準 第15条第2項第14号)。

サービス管理責任者との役割分担は、相談支援専門員とケアマネの違いの記事でもご説明しています。

Q2. 相談支援専門員や事業所は途中で変えられますか?

事務処理要領では、事業所を変えるときは、依頼(変更)届出書に受給者証を添えて市町村に出し、受給者証の事業所名を変更する流れが示されています(第3のⅣの3)。

同じ事業所の中で担当者を変えてもらえるかは、事業所の管理者などに確かめることになります。

変える前に確かめることや手順は、別の記事で詳しく扱う予定です。

Q3. 住んでいる市区町村以外の事業所に頼めますか?

事務処理要領では、支給決定を行う市町村以外の市町村が指定した指定特定相談支援事業者も利用できるとされています(第3のⅣの1(2)ウ)。

あわせて要領は、計画の作成には、地域のサービスの提供体制の把握や、自宅などへの訪問による状況の把握が必要になることに留意するよう求めています(同)。

また、訪問できる範囲(通常の事業の実施地域)は事業所ごとに決められており、範囲の外を選ぶと交通費がかかることがあります(指定計画相談支援の基準 第12条第2項)。

Q4. 引き受けてくれる事業所が見つからないときは?

市区町村の障害福祉の窓口や、地域の基幹相談支援センターに状況を伝える方法があります。

基幹相談支援センターの役割は、基幹相談支援センターとはの記事でご説明しています。

身近な地域に指定特定相談支援事業者がない場合は、セルフプランを出すこともできます(障害者総合支援法施行規則第12条の4)。

Q5. 就労選択支援を使うときも計画相談支援は必要ですか?

就労選択支援は障害福祉サービスの1つなので、支給を申請すると、原則として計画案の提出を求められます(障害者総合支援法第5条第1項、同法施行規則第12条の2)。

就労選択支援を使っている間のモニタリングの目安は、1か月です(同規則第6条の16第3号)。

まとめ

この記事の要点を整理します。

  • 計画相談支援は、障害福祉サービスを使うための「サービス等利用計画」を作り、利用開始後も定期的に見直す支援です(障害者総合支援法第5条第19項)。
  • 費用の全額が計画相談支援給付費として給付されるため、利用者の負担は基本的にありません。利用者が選んで、通常の事業の実施地域の外へ訪問してもらう場合の交通費は例外です。
  • 障害福祉サービスの支給を申請すると、原則として計画案の提出を求められます。子どもが障害児通所支援だけを使う場合は障害児相談支援になり、障害福祉サービスもあわせて使う場合は両方の対象になります。介護保険のケアプランの対象になる人は、市区町村が必要と認める場合に限られます。
  • 流れは、申請と計画案の提出依頼、事業所との契約と申請書類の準備、アセスメントと計画案の作成・提出、支給決定、サービス担当者会議と計画の作成、の順です。
  • モニタリングの目安は1か月・3か月・6か月です。市区町村が、事業所の提案を踏まえて、本人の状況や使うサービスを勘案して決めます。
  • 相談支援専門員に頼まずに、セルフプランを出すこともできます。

手続や書類の名称、モニタリングの細かな運用は、市区町村によって異なります。

詳しくは、お住まいの市区町村の障害福祉の窓口でご確認ください。

制度は改正されることがあるため、最新の情報は厚生労働省のホームページなどでもご確認ください。

参考資料

この記事で参照した法令と、国・自治体の資料です。

※ 本記事は行政書士 横関のプロフィールが運営する障がいビズが発信しています。

よこぜき行政書士事務所