
アリのママです。
私は就労継続支援B型や生活介護などの施設で、支援員として働いたことがあります。
のちに双極性障害(双極症)と診断され、就労継続支援A型に利用者として半年通いました。
この記事では、B型を職員として知っていた私が、はじめてA型で働いて感じたことと、これからの働き方について書きたいと思います。
この記事を書いた人

アリのママ
社会福祉士・介護支援専門員・ヘルパー2級の資格を持ち、就労継続支援B型や生活介護などを併設した施設で、非常勤の支援員として約3年勤務。その後自身も就労継続支援A型事業所の利用者として利用後、支援員として勤務。
支援する側と支援される側の両方を経験したことで、両方の視点から見ることが出来ることが強み。
noteでも執筆中:アリのママ 自己受容を語る/自分を後回しにするプロでした
職員として見たB型と、利用者として通ったA型

わたしが通ったA型は、週5日を基本に、およそ週22時間、繁忙期や仕事内容に応じて、支援員さんの支援と相談を受けながら働けるところでした。
一般就労に向けて、体力や集中力、コミュニケーションの取り方などを試し、成功体験を積む場所なのかなと思います。
ですから、A型がつらすぎるときは、休憩をはさんでもつらいのかを確かめたり、B型を見学・体験したり、作業内容の違う別のA型に移ったりすることも、選択肢になると思います。
※A型の労働時間は事業所によって異なり、1日4〜6時間程度、週3〜5日の勤務が一般的です(障がいビズ「就労継続支援A型とは」)。(編集部)
B型は、A型に行くには体力的にも心理的にも負担が大きい人や、自宅から出ることを目的にしたい人、生活リズムを整えたい人のほか、制度上の最低賃金はもらえなくても作業内容にこだわりたい人にとっても、選択肢として広がってきていると思います。
A型の給料を受け取って思った「これしかもらえないのか」

A型で給料を受け取ったときは、「これしかもらえないのか」と思いました。
わかってはいたけれど、という気持ちでした。
当時の私はシングルマザーで、障害年金を受け取っていても、教育費の支払いがある子どもを育てていました。
無利子で借りられる公的な制度も利用しました。
経済的な不安が強かったと思います。
当時は、いまより奨学金の対象になる範囲も限られていました。
障がいのない人なら通る可能性が高い教育ローンなどは、最初から検討もしていませんでした。
A型に通っていたころの体調
A型を利用していたころは、体調が落ち着いていて、崩れることはありませんでした。
自家用車で通えたこともあって、開所時間を通して利用できました。
静養室や個別の相談室で休息を取りたいと思うこともありませんでした。
気持ちの面では、薬を飲み始めて調整していた時期だったからか、回復の途中だったからか、感情が鈍くなって、起伏がない状態に近かったと思います。
いつも励まされていた、明るい利用者さん

送迎の車の中や作業の前後に、いつもすごく明るく話しかけてくれる利用者さんがいました。
その人は、よく私のバッグに食べ物を内緒でこっそり入れてくれました。
自分の障がいもある中で、いつも笑顔で明るく豪快なその人に、私もいつも励まされていました。
A型を卒業したいまでも、その人が好きだった酸っぱい果物を、施設に寄付しに行きます。
その人の口にも運ばれたらいいなという、あのとき返せなかった思いと、感謝の気持ちです。
A型を卒業して、いま考えている働き方

A型を半年利用したあと、利用していた事業所で2か月、支援員として作業の支援や記録の仕事をしました。
その後は、一般就労で働きました。
いまは仕事から離れていて、これからの働き方について、次のように考えています。
- 障がいだけでなく、橋本病の治療にも専念し、自己管理や体調管理を優先したい
- 自宅での生活の安定を第一にしたい
- 親や子どもの支援も、自分の健康の範囲内でしたい

B型の見学と面談は済ませています。
B型を利用するなら、在宅でのリモート作業であれば、自宅でパソコン作業を4時間できます。
または、自宅への送迎があれば、座ってできる作業を週に1度、1時間なら、利用を始められるかもしれません。
在宅でB型の支援員や作業指導員として働くことも、視野に入れています。
仕事から離れたいまでも、変化の多い法制度を、癖のように追ってしまう私がいます。
当事者や元支援者という立場が役に立つのであれば、無理のない範囲で、何かの形で役に立てたらうれしいです。
健康がいちばんありがたいと感じています。
だから、なるべく働かずに暮らす方法も模索しています。
障害年金と、健康や楽しみにつながる少しの仕事で暮らし、足りなければ預金を使い果たした後に生活保護を受けることも、考えてみたりしています。
障害の発症前と発症後で、わたしの健康状態と家族の中での役割は変化しました。
仕事・お金・健康に対する価値観も、大きく変わりました。
そのときの体調と経済状況に応じて、考えていきたいと思っています。
A型で働いた経験から伝えたい5つのこと

この記事で書いたことを振り返ると、次の5つです。
- A型は一般就労に向けて体力や集中力などを試す場所で、B型もさまざまな目的の人の選択肢として広がってきていると思います。
- A型の給料を受け取ったときは「これしかもらえないのか」と感じ、経済的な不安が強いものでした。
- A型に通っていたころは体調が落ち着いていた一方で、感情は起伏がない状態に近いものでした。
- いつも励まされていた利用者さんへの感謝は、A型を卒業したいまも続いています。
- A型を卒業し、支援員や一般就労を経験したいまは、体調管理と自宅での生活の安定を優先して、働き方や生き方そのものを考えています。
A型もB型も、ホームページや障害福祉課の冊子だけでは分かりにくい、作業の内容や給料・工賃の計算方法があります。
相談支援専門員さんも地域の事業所の情報を持っています。
しかし、最後に決めるのはご本人やご家族です。
最初は、A型もB型も、実際の施設を見学したり体験したりしてみるのが一番だと思います。

この記事を書いた人

アリのママ
社会福祉士・介護支援専門員・ヘルパー2級の資格を持ち、就労継続支援B型や生活介護などを併設した施設で、非常勤の支援員として約3年勤務。その後自身も就労継続支援A型事業所の利用者として利用後、支援員として勤務。
支援する側と支援される側の両方を経験したことで、両方の視点から見ることが出来ることが強み。
noteでも執筆中:アリのママ 自己受容を語る/自分を後回しにするプロでした

